やんちゃな生き方をして、自由人を気取っていたかつての私にとっては40歳になろうとする頃にもまだ、自由な時間と自由になるお金が大事でした。
それが、19年前に生まれた我が子を初めて抱いた時には脳天からイナズマが突き刺さり、それまでの価値観は一変しました。
「この世にこんなに愛しい人間が存在するのか。今日から俺はこの子のために生きる」
それが自他共に認める稀に見る親バカ生活の始まりでした。
せっかくこの世に生を受けたのだから、子育ては誰しもが経験した方がいいです。何故ならば、我が子は他の誰よりも可愛いから。
間も無く私はそれまでライフワークと公言していた鍼灸の癌治療に背を向けて、子宝治療に没頭するようになりました。
平日の公休日はベビーカーを押して、長男と二人で毎週お出かけ。
品川シーサイドというアクセスの良い場所に住んでいたせいで、お台場や銀座、羽田空港など、子供のためにどこへでも行きました。
銀座のタカノフルーツパーラーで、フルーツ好きな長男のために朝から数千円もするフルーツ盛りを注文して、初めて見るドラゴンフルーツなどに興奮する我が子を見ては自己満足に浸りました。妻には「アレルギー体質なのに身体冷やしてどうするの?親バカも大概にして」と怒られたのを懐かしく思い出します。
替えのオムツを持たずに出かけて、途中でオムツがパンパンになって足にオシッコが漏れ出したので、お台場のアクアシティでベビー服を購入して帰りには全く違うテイストの服装になっていたり、オムツ替えをしたつもりがオムツを履かせずに赤ちゃんなのに直接パンツを履かせてビショビショにしてしまったりと、どこか間の抜けた子育てだったけど、間違いなく人生最高の1ページでした。
お腹の中に我が子を宿すお母さんなら、なおさら可愛くて仕方ないと思うのです。
2026年に還暦を迎える私ですが、暦を一回りした我が人生の中で、子育てに勝る幸福は存在しません。
だから子宝治療に没頭できるし、本気にもなれるのです。
授かるためには多くの生活習慣を見直して、様々にストイックな努力をしなければならないと思います。週に一度鍼に通えば妊娠できるというものではありません。(そういう方も少なからずいますが)
妊娠する前から健康な子供を幸福に産み育てたいと努力できる女性をリスペクトします。
妊娠する前の身体作りが大切です。
どうか皆様、幸せな子育てができるように、重度のアトピーもない、機能障害も発達障害もない、健康で元気なお子さんを産み育ててください。
みなさんは不妊なんかではありません。
生まれてくる赤ちゃんが健康でいることを望んでいるのだと思います。現状ではそれが叶わない。冷えのない、毒素のない、綺麗な血の通うお母さんから生まれてきたいのでしょう。
子宮をフカフカのベッドにして健康なお子さんを産んだお母さんは後になってみんなそう言います。イリシアは我が子が望んだ場所なのだそうです。
家族みんなが幸せになるためには、それなりの覚悟や努力や犠牲を払う必要があると思います。
当たり障りのない適当な事は言いません。お腹を空かせて就寝したり、食べたいものを我慢したり、ウォーキングを日課にしたりと、イリシアの子宝治療は楽チンではありません。もちろんやったかどうかは自己申告ですが、すぐに身体に現れるので嘘を言ってもバレます。
でも、やったらやっただけの幸福が返って来ると信じて、これからもイリシアの子宝治療は変わらずにストイックでいようと思います。
子宝鍼灸担当 村山巌