喜びの声

凜花堂イリシア鍼灸院より

このかたは私が診た不妊症患者のなかで一番若いかたで、初診時27才でした。高度医療まで受けても卵子が育たない、ドクターいわくかなり頑固な多のう胞だということで、今になってご本人もおっしゃっていましたが、初めてイリシアに来た時は、どうせ無理だろうと思っていて、半ばなげやりで怒っていたような態度だったと記憶しています。
それでも初回に「大丈夫、妊娠できる」と言ったのは、決して慰めや励ましではなくて、イリシア流の診察では本当にそれほど大きな問題ではないと感じたからです。
妊娠するための絶対必要条件は、女性ホルモンの大量分泌であり、それが起きていない人はまず冷えなどの治療を優先してホルモンの大量分泌が起きやすいからだを作らなければなりませんが、女性ホルモンはしっかりと分泌されているというのが私の見解でした。ホルモンというのはいわば指示書のようなものであり、ホルモンの分泌は数十種類の酵素の分泌とそれに伴う代謝を促すのですが、このかたのようにホルモンはしっかり出ているのに卵子が育たないというのは酵素の働きが悪く代謝がうまくいっていないケースがほとんどです。
ですから、ホルモンではなくて酵素の分泌と代謝を良くする治療をおこないました。その際に私は予測として7カ月くらいかかるだろうと申し上げました。しかし、翌月からすぐに卵子は成長し始め、その2ヶ月後には自然妊娠されました。その時は、まだ薬で生理をおこしていましたが、出産後1年経過して自然に生理になりました。自然に生理が起きたのは中学生以来とのことです。
予測を上回るスピードで結果を得たのは、一生子供は授からないと諦めかけていたときに前向きになれた、精神的なプラス要素が大きかったのではないかと思います。
現在二人目に向けて体つくりに通っていただいております。

追記:この方も2人目を授かりました。現在一生懸命子育て中です。